生涯現役を続けるためには、心身共に健康であり続けることが絶対条件である。
シニアになると「心技体」ではなく「体心技」の順番に代わると感じている。
シニアが健康寿命を延ばすためには、出来る限り仕事を続けられる環境をつくることが大切である。
私の母は昨年81歳で亡くなったが、幼い頃からずっと懸命に働く姿を見て育ってきた。
某大手証券会社の営業から病院の事務、接客業、そして最後は市役所の国民健康保険の集金業務とずっと働き続けてきた。
国民健康保険の集金業務は見ていて大変そうだったので、すでに私も家族を持ち独立している状態だったこともあり、何度か「別にもうゆっくりすれば」と言ったこともあったが、やりがいを感じ一所懸命にがんばっていた。
定年も延長し働いていたが引退し父親と国内旅行に出かけたりもしていたが、少し寂しそうだなと思っていたところ病気になり、10年以上の長い寝たきり状態に入ってしまった。
以前は、もう働かなくても良い状況になっても働く母親の心理を理解出来なかったが、今は理解出来るようになってきた。
私の妻の母は、現在75歳で生涯現役を実践中である。公務員で定年まで勤め上げた後、雇用延長でつい最近まで働いていた。
すごく活動的で既にご主人を亡くしているが、海外旅行にも以前から度々出かけ多くの国々を訪れている。
生涯現役を実践し健康寿命を延ばすためには、ボランティアだけではだめなのだと思う。金額云々ではなく、報酬を伴う形で社会に役立ち関わることで、より責任感と緊張感、やりがいが生まれる。
私の母親も当時もう少し長く働くことが出来る環境があれば良かったと思う。
(一社)生涯現役人生支援機構では、地域の自治体や人材ビジネス会社と連携し、シニアが希望条件に沿って働くことが出来るシニアの就労支援に力を入れています。